「歯磨きのたびに歯ぐきから血が出る」「朝起きると口の中がネバネバする」「口臭を指摘された」——こうしたサインに気づいても、痛みがないと様子を見てしまう方は少なくありません。
歯周病は初期のうちは自覚しにくく、静かに進むのが特徴です。
このページでは、歯周病の初期症状の見分け方、歯肉炎と歯周炎の違い、放置するとどうなるか、自宅でできるセルフチェックと受診の目安を解説します。
歯周病の初期症状で見逃しやすいサイン
歯周病は、歯と歯ぐきの境目にたまった歯垢(プラーク)の中の細菌が、歯ぐきに炎症を起こす病気です。
初期は痛みがほとんどなく、日常のちょっとした変化として現れます。
次のようなサインが、初期に気づきやすい代表的な変化です。当てはまるものがないか、ご自身の口の中の様子と照らし合わせてみてください。
- 歯磨きのときに歯ぐきから血が出る。
- 朝起きたときに口の中がネバネバする。
- 口臭が気になる、家族などに指摘された。
- 歯ぐきが赤っぽく腫れている、むずがゆい感じがする。
- 歯と歯の間に食べ物が挟まりやすくなった。
- 歯ぐきが下がって、歯が少し長くなったように見える。
なかでも歯磨きのときの出血は、初期に現れやすいサインです。
健康な歯ぐきは薄いピンク色で引き締まっており、軽く磨いた程度では出血しません。
血が出るのは、歯ぐきに炎症が起きているあらわれと考えられます。
ひとつでも心当たりがあれば、早めに歯ぐきの状態を確かめておきましょう。
歯周病の初期に痛みが出にくい理由
「痛みがないから大丈夫」と考えてしまいがちですが、歯周病はむし歯とは違い、初期には強い痛みが出にくい病気です。歯ぐきの炎症は静かに進むため、はっきりした痛みが出るころには、歯を支える骨まで影響が及んでいることも少なくありません。ここでは、なぜ気づきにくいのかを説明します。
炎症が歯ぐきの内側で進むため気づきにくい
歯周病の炎症は、歯と歯ぐきの境目にできるすき間(歯周ポケット)の内側で進みます。
表面からは見えにくく、痛みの神経が集中している部分でもないため、初期は違和感程度で済みがちです。
出血やネバつきは、その内側で起きている炎症が外に出しているわずかなサインといえます。
症状が軽く感じられるため
出血や腫れは、休むと一時的に落ち着くことがあり、「治った」と感じてそのままにしてしまうケースがあります。
しかし炎症の原因となる細菌が残っていれば、症状はぶり返します。
症状が軽く感じられるうちに一度状態を確かめておくことが大切です。
出血やネバつきが続くかどうかを、しばらく意識して観察してみてください。
歯肉炎と歯周炎の違い
歯周病は進行の度合いによって、大きく「歯肉炎」と「歯周炎」に分けられます。
この2つは似ているものの、歯を支える骨に影響が及んでいるかどうかという点が大きく異なります。
歯肉炎は歯ぐきに炎症が起きている状態
歯肉炎は、炎症が歯ぐきの表面にとどまっている状態です。歯ぐきが赤く腫れたり出血したりしますが、歯を支える骨はまだ失われていません。
この段階なら、丁寧な歯磨きと歯科でのクリーニングによって、健康な歯ぐきに戻せる可能性が高い場合があります。
歯周炎になると骨が失われる可能性がある
炎症が進んで歯を支える骨(歯槽骨)まで溶け始めた状態が歯周炎です。
一度失われた骨は自然には元に戻りにくく、進行すると歯がぐらついたり、抜けたりする原因になります。
歯肉炎から歯周炎へ移るこの境目こそ、症状を見過ごさずに手を打てるかどうかの分かれ目といえるでしょう。
歯周病の進行段階と放置したときのリスク
歯周病は、初期・中等度・重度と段階的に進みます。段階が進むほど症状は重くなり、選べる治療の幅も狭くなっていくのが特徴です。
初期・中等度・重度で症状はどう変わるの?
初期(歯肉炎に近い段階)は、出血や歯ぐきの腫れが中心で、痛みはほとんどありません。中等度になると、歯周ポケットが深くなり、歯ぐきが下がって歯が長く見える、口臭が強くなるといった変化が出てきます。
重度では、歯ぐきから膿が出る、歯が大きくぐらつく、噛むと痛むといった症状が現れ、歯を残すこと自体が難しくなる場合もあります。
放置すると全身の健康にも関わる
歯周病を放置すると、歯を失うだけでなく、糖尿病や心臓の病気など全身の健康に関わる場合があります。
関連の程度には個人差があるものの、口の中の慢性的な炎症は体全体に影響しうると考えています。
まずは早めに炎症を抑えていくことが、その後の負担を小さくする一歩になります。
自宅でできる歯周病のセルフチェック
受診の前に、いまの歯ぐきの状態を自分でおおまかに確かめることができます。
あくまで受診の目安を知るためのもので、診断に代わるものではありませんが、早めに気づく手がかりになります。
次の項目のうち、当てはまる数を数えてみてください。
- 歯磨きのときやリンゴなど硬いものを噛んだときに血が出る。
- 歯ぐきが赤い、または腫れてぶよぶよしている。
- 朝起きたときに口の中がネバつく。
- 口臭が気になる、指摘されたことがある。
- 歯ぐきが下がって歯が長く見える、歯の根が見えてきた。
- 歯と歯のすき間が広がった、食べ物が挟まりやすい。
- 歯が浮くような感じや、わずかなぐらつきを感じる。
ひとつでも当てはまれば、歯周病が始まっている可能性があります。
複数当てはまる、または出血やぐらつきがある場合は、進行しているおそれがあるため、鏡で歯ぐきの色や腫れを確認したうえで、当院へご相談ください。
佐々木歯科医院の歯周病治療
初期の歯ぐきの炎症は、正しい歯磨きだけで落ち着くこともあります。
早い段階であれば、歯を守りながら対応できる選択肢が広がります。
佐々木歯科医院は鳥取市で歯周病治療・歯周再生治療に取り組んでおり、できるだけ歯を抜かない治療を方針としています。
まず歯ぐきの状態を確認し、進行の程度に応じて必要なケアをご案内します。
歯周病のよくある質問
歯周病の初期症状は自分で治せますか?
初期の歯肉炎であれば、丁寧な歯磨きで炎症が落ち着くことがあります。
ただし歯石になった汚れは自分では取り除けず、原因が残っていると症状はぶり返します。出血や腫れが続くときは、歯科医院で状態を確認し、必要に応じてクリーニングを受けることが大切です。
歯磨きで血が出るのは歯周病のサインですか?
健康な歯ぐきは通常の歯磨きで出血しません。
血が出るのは歯ぐきに炎症が起きているあらわれのことが多く、歯周病の初期サインとして見逃さないほうがよい変化です。続く場合は早めにご相談ください。
痛みがなくても受診したほうがよいですか?
歯周病は初期に痛みが出にくい病気です。痛みが出るころには進行していることもあるため、出血・腫れ・ネバつきなどのサインがあれば、痛みがなくても一度当院で状態を確認することをおすすめします。
鳥取市で歯周病の初期症状にお悩みの方は佐々木歯科医院へ
歯周病は、初期のうちは痛みが出にくく気づきにくい一方で、早く手を打つほど歯を守りやすくなります。歯磨きのときの出血や朝のネバつき、口臭といったサインに気づいたら、放置せずに歯ぐきの状態を確かめておくことが第一歩です。
歯ぐきの出血や腫れが続く、セルフチェックで気になる項目がある——そうしたときは、鳥取市の佐々木歯科医院へお気軽にご相談ください。
できるだけ歯を抜かない治療を方針に、歯ぐきの状態を丁寧に確認しながら、これからのケアを一緒に考えていきます。